ふとした瞬間に蘇る、脳みそのしわに折りたたまれた記憶

脳みそのしわに折りたたまれた記憶




夜になると、なんだか不思議なセンチメンタルな思考モードに入ってしまうことがある。

人の記憶ってほんと不思議だなーって。

 

例えばね、普通にしていると全く思い出せない古くてささいな記憶を、ある時にある条件が揃った時にぽろっと出てくることってあるでしょ。

 

あれがほんと不思議。ほんとに取るに足らないささいな記憶。そもそもそれは記憶なのか。

記憶と一緒に結び付けられた感情も喚起されたり。

自分でもびっくりすることがあるよね、こんなこと覚えてたんだって。

それがどーでもいいことであればあるほど。ほんとに細かいディティール。

 

こんな事考えるのは決まって季節の変わり目の春とか秋だよね。

特に秋の思考って他と絶対に違う秋独自な気がする。夏から秋って思えば一番センチメンタルだもんね。

春は春で出会いと別れの甘酸っぱい季節ではあるんだけど。

暑くて暑くて思考も停滞してしまう夏が過ぎて、山積みになった後回しの宿題みたいなものが涼しくなってくる秋にどどっと押し寄せる感じなのかな。

 

と、綴っている事自体がなんかセンチメンタルな。

 

匂いと記憶。

匂いってなんであんなにも暴力的に記憶を喚起してしまうんだろうか。

フラッシュバック。

 

あの、自分ではどーにも出来ない引っ張られ方は嫌いじゃない。むしろ好いている。

 

いつかの母の言葉を思い出す。

若い頃、東京に住んでいた母。雪の降る北海道へ帰った時に初めて雪に匂いがあることを知ったと言う。

そこにとどまっていては知りえなかった事。

 

記憶の配列ってどうなっているんだろう。

アーカイブ。

脳みそのしわに折りたたまれた記憶たちに秩序はあるのか。

 

目に見えるデータベースにしてみたらどんな風に並んでいるんだろう。

 

今思い出そうとしても思い出せない膨大な記憶がこの頭の中に詰まっていると思うと、宇宙のことを思うように果てしない。

 

とりとめのないひとりごと。

 

秋っぽいやろ笑