年子育児の始まり。長男が妹を受け入れるまで

年子育児の始まり。長男が妹を受け入れるまで




長男はるとが1歳4か月の時に、第二子の長女しほを出産。

出産前から一歳半の現在に至るまではるとがどのようにして名実ともにお兄ちゃんになったのか、記録しておこうと思う。

お兄ちゃんになる為の準備としての語りかけ

まずはしほが生まれる一か月くらい前から、語りかけを行った。

おなかを触りながら「ここに赤ちゃんがいるんだよ。もうすぐ出てくるからね。お兄ちゃんになるんだよ」

と、出来るだけ毎日伝えるようにした。今と比べて言っていることを理解できているのかはわからないけど、それでも毎日おなかを触りながらはるとに伝えた。

そして、しほが生まれて初めての対面。じじとばばに連れられて病室に入ってきた時の反応は、「なんだこいつ??」というような怪訝な表情だった。

自分より小さなこどもに関わったことがなかったし、ましてや生まれたてほやほやの新生児なんて見たこともない。

小さな生き物で見たことがあるのは実家の猫、しんのすけとこんくらい。

まだ、新たな家族の一員という認識なんてまったくない。

最初は興味を持って見ていたが、みんなが自分ではない別の存在に注目していることになんとなく小さな違和感、変化を感じ取っているようで、じじに抱きかかえられていたのを「もういいや、おろして」という態度で早々に飽きていた。

徐々に移り変わる妹への感情

最初は新しい存在として興味を示していた、が、単なる興味の対象としての存在から少しずつ感情が変化していく。

それは自分を脅かす存在かもしれない、と認識したからだろう。

母いこは小さき者のお世話にかかりっきり。ばばもじじも今までと違ってはるとが一番ではなくなった。

それどころか、少し前からよく聞くようになった「おにいちゃん」という言葉をことあるごとに言ってくる。なんだか、きちんとしないといけない雰囲気だ。

二言目には「おにいちゃんになったから~~」。

はるとは少しずつ、かまってちゃんになっていく。

大人が見ていないときは絶対にやらないことをいこたちの前ではするようになった。

誰かが見ている時に限って、しほを叩いたり攻撃するようなそぶり。

いや、そぶりというか実際に攻撃する。

最初はいこにも余裕がなく、こんなかよわい存在を攻撃することに憤りを隠せず、かなりキツイ態度ではるとに注意しまくっていた。

するとはるとも今までのはるとファーストの世界から何かが変わってしまった事を悟り、しかしその事実を受け入れられず、何とかして自分に注目を集めようとどんどん粗野粗暴な言動が増えていった。

大阪に住むいこ妹と姪も応援にある期間駆けつけてくれていたが、その二人も手を余す程。

最初はいこをはじめ全員がそんなはるとをどう扱っていいかわからず、みんながはるとを若干煙たがるような雰囲気になった時期が数日間かあって、それを感じ取ったいこははるとが可哀想で、でもいこ自身もはるとの傍若無人ぷりがしんどくて辛かったな。

妹が生まれて2か月。ようやく変化が

そんなこんなで長女しほが生まれてから1か月半頃に、東京へ戻ってきた。

東京の家では暴君はるとがしほに何をしでかすかわからないので、ベビーベッドを準備し、日中はリビングに置いたベビーベッドでしほを守ることにした。

夜は大人用の布団にはるとといこ、いこ側にベビー布団をくっつけてしほを寝かせている。(旦那わさお君は別室)

東京へ戻ってきてからは、しほは日中ベビーベッドにいるので、攻撃できる距離にないからか手をあげる回数は減った。お世話をしたりなんかでソファーにしほを寝かせているときにたまに近寄ってきて叩いたりすることはあった。

が、毎日同じ空間で過ごすことにようやく慣れてきたのか、攻撃することが少しずつなくなり、受け入れたとは言えないまでもどうやらこいつもチームの一員なんだな、くらいの認識に変わった感じが見受けられる。

いこがはるとに「しほのこと、よしよししてあげて」と言う度にはると独自の拒否の言葉「あいーー?」と言ってそっぽを向いてしまう。でも心底嫌がっているそぶりではなくツンデレな印象を受ける。

そしてついに、しほが2か月を迎えた辺りから「よしよししてあげて」の声に応えて頭を撫でてあげられるようになったのだ!母いこ感涙。

そこからはどんどんお兄ちゃんらしくなり、頼もしささえ感じられるように。

しほが泣いていたりすると、いこの服をベロっとめくって「おっぱいをあげろ」というしぐさをしたり、寝る前に自分が飲んでいるフォローアップミルクの哺乳瓶を「これあげた方がいいか?」と哺乳瓶をかかげいこの顔を見てきたりする。愛しさ爆発。

いこ家では朝、起きた時に「せんせいおはようみなさんおはよう」でおなじみの朝の歌の替え歌で「はるくんおはようしほちゃんもおはよう~」と歌うのが日課だが、一週間くらい前からはるとが「いーおー、おっおー♪(しーほー、おっはよー♪の意)」と朝の挨拶までしてくれるようになったのだ。

おっかー愛しさに悶絶。

【まとめ】妹を受け入れるまで

興味

新しい存在に興味津々。長くは続かない。

攻撃

自分の立場が脅かされていると感じ、感情が徐々に変わっていく。

しほに攻撃したり、いこの興味をひくためにいこを叩いたり。

無視

攻撃はしないし、受け入れてもいない。存在を認識したうえで見ないようにしている。

受け入れ

やっと仲間の一員として認め、面倒をみるように。

今でもたまにやきもちを妬いて悪さを働こうとすることはある。けど、自分はお兄ちゃんなんだ、こいつは面倒を見てあげなきゃいけない存在なんだ、ということは認識できたんだな、と感じる。

暴君はるともかよわい存在の妹しほとの関わりを通して、自分の中にある優しさを育てていってほしいな、と思う。