突然ですが世の中の母達、毎日お疲れ様です。こちらの記事にたどり着いてくださったあなたはもうそれだけで良い母です。いこがそれを断言します。
日々世の母は悩み苦しみながら我が子と向き合いながら家事や育児や仕事に頑張っていることと思います。それだけでまず圧倒的に尊い。
私もそんな世の中の母の一人。エネルギッシュではあるけど穏やかな性格だと思っていたのに年子育児が始まってからキレてばかり…。
そろそろ本気でアンガーマネージメント学ばねばと思い手に取った本2冊を読んで学んだことをまとめました。※記事の後半で本については紹介しています。
少しでも頑張る母が生きやすくなりますように。
目次
ステップ0:子育てで大人がキレやすくなる理由を知る
仕事なんかではトラブルがあっても冷静に対処が出来る人でも、こと育児においてはキレやすくなったということも見かけたりする。
私自身も普段は特に怒りっぽい性格という自覚はなく、友人や家族からもそういう評価はされていない。
けど、子育てを初めてから、特に我が子が2歳3歳の時期に自分でも困惑するくらいいつも怒っているなと感じていた。でもそれがどうしてなのかを掘り下げて考えることはしてこなかった。
育児のアンガーマネジメント本を読んで、ああそういうことなのねと理解した。
理由その1:身近で立場の弱い人にイライラは向かいやすい
イライラはより身近な存在へ、力の強い人から弱い人へ向かいやすいという。
その性質はまさに育児中における親と子にも当てはまるため、特に一般的に子育てに密接に関わっている母親はともすれば怒りが発動しやすい環境に身を置いていると言える。
その他内弁慶な性格の人が家族には大きな態度をとるというのはこの典型。
理由その2:イレギュラーが起こりやすく自分の見通しの通りに行かない
そしてもう一つの理由として、自分の思った通りに物事が進められない、進んでいかないことへの不満があるだろうと思う。
子育てが始まる前まで一人の大人として生きてきた私たちは、何か物事を進めるときに自分のペース、期待通りにすすめられていた。しかし子育てにおいては子達の予想だにしない数々のイレギュラー事項が発生し、思い描いた通りに進まなかったり、期待通りにいかないことの連続でフラストレーションが溜まっていく。
「こうしたい」、「こうであって欲しい」期待と現実のギャップは、子育てがうまくできない自分と、自分の思いを叶えてくれない子供の両方に向かっていく。
その不満をどのように扱うかを意識的に学ばないといけないんだなということをアンガーマネジメントの本を読んで痛感した。
ステップ1:怒る時のルールを決める
ルール1:反射的に怒らない(衝動のコントロール)
ここが一番トレーニングが必要な部分かと思う。私も恥ずかしながら怒りを感じた時にいつも衝動的に怒鳴ったり、時にはモノに当たってしまうことがあり、この衝動を耐えるという難しさを身に染みて感じている。
育児アンガーマネジメントの本の中で6秒マジックというテクニックが紹介されていて、これが出来るようになったらアンガーマネジメントも達成できたも同様だなくらいに思っている。
衝動的に湧きあがった怒りも6秒経つと理性が働きはじめて冷静になれることから、6秒マジックと呼ばれていて、本の中では6秒やり過ごすための様々な方法が紹介されている。
確かに衝動的な怒りをいったんぐっと飲み込めた時は割と冷静に対応できるのは身に覚えがある。6秒を様々な方法でやり過ごす方法がある。
客観視系アプローチ
感じているイライラや怒りを視覚化することでまず客観視したり、更にそれを手放すイメージの動作を加えることによってイライラを自分と切り離す方法。
- 怒りの温度付け
- 風船でイライラ飛んでけ
- イライラの絵を描いて眺めてからぐしゃぐしゃポイ
- イライラモンスターを作る
体から心へアプローチ
この方法は体と心がつながっていることを利用した方法。身体への働きかけを通じて心を落ち着かせたり、気持ちを切り替えていく。
- 体の一部をトントンして落ち着かせる
- 深呼吸
- 口角アップ
怒りから気をそらす系アプローチ
怒りとは別のところに意識を持っていくことで心の温度を冷ましていく方法。
- 頭の中で引き算
- いまここに集中
- その場から離れる
こういう様々なテクニックがあるということを知っておくだけでも、いざという時に役立つことはとても多いと思う。
慣れてくるとその状況に応じてどれが適した方法か判断も上手になっていきそうな予感。
ルール2:誰も何も傷つけない(行動のコントロール)
自分を責めない
子育てがうまくできない自分に自己嫌悪に陥る。
マンガやドラマのようにがっくりとうなだれて頭を抱えることもしばしば。
その時にもう一人の自分が何浸っちゃってんだよと突っ込みを入れていることもある。
そんな時も自分を責めない。こどもを危険から守ったり、こどもを思うから怒ってしまうことは愛情を持っているからこそ。
その都度、怒り方を振り返って、自分本位の良くない怒り方をしてしまった時は反省し、次の対応に活かしていけばいいと考えて、自分を責めすぎないこと。
他人を傷つけない
怒りを衝動に任せて、こどもに当たったり他の家族に当たったり、そういうことは意識的にしないように少しずつでもコントロールしていくこと。先に紹介した怒りの衝動をやり過ごす6秒テクニックやアンガーログなどが有効。
モノに当たらない
私自身もやり場のない怒りを感じた時にドアをばたんと締めたりわざと音を立てて片付けたりしたことがある。でもこれをすると更に怒りが増幅する感じがする。怒りは怒りを呼ぶ。
これも6秒マジックで衝動をやり過ごすこと。
ルール3:いつも同じ基準で怒れるように境界線を設定する(思考のコントロール)
このあとステップ2で紹介するイライラを通して自己理解を深めて、許せること許せないことの線引きを明確にすることで自分の機嫌によって反応が変わり子達を混乱させることがないようにする。
同じ状況で怒り方に差が出る時は注意。母親がイライラに振り回されているという証拠。
子を自分の都合で怒鳴るようなことがないよう、それを子に向ける理不尽さを自覚する必要がある。
ステップ2:イライラを通して自己理解を深める
まず自分の怒りポイントを知ることが重要。怒りをどうコントロールするかばかりを考えていた私にとってはこの視点はなくて目から鱗と同時に、親自身も成長していかなきゃいけないんだもんなぁ、そうだよなという気持ちにもなった。
自分の価値観・常識などを踏まえてどういうことに対して普段自分が起こりやすいか客観視・視覚化する。
何にイライラするのかを掘り下げていくことで自分の価値観が見えてくる。
大切にしているもの、価値観、常識、理想を知る手がかりとなる。
アンガーログ(イライラ日記)をつけてどんなシチュエーションで何に怒りを感じたのかを記録
いつ・どこで・誰に・何を言われて(されて)・何を思ってどんな行動に出たのか、イライラ度などを記録しておくことで客観的に自分の傾向を見つめ返すことが出来る。
日記やスマホのメモ機能などに気持ちを書き出すことで言語化、視覚化出来て自分がどういう気持ちだったのかを客観視できるようになる。気持ちを言語化することって本当に大事で、言葉にしてみて初めて「ああ、私ってこんな気持ちだったのか」と気付くような時もある。
私の場合、仕事の開始時間が早い為、朝の7時過ぎには家を出て保育園に向かわなければいけない。
そして遅刻が許されない環境でどうしても間に合わせなくちゃいけないと焦るため、自分の思い通りにならないと子どもに辛くあたってしまうことがよくある。
これは完全に大人の都合。もしそうであるなら私がもっと早起きをして準備してあらかじめ子達ももっと早く目を覚まさせて余裕をもって準備をする必要がある。
イライラを因数分解して理不尽な怒りを子に向けない
様々な要因が絡み合ってイライラにつながる。この複雑にこんがらがった怒りの原因を分けることが必要。
期待と現実のギャップは、子育てがうまくできない自分と、自分の思いを叶えてくれない子供の両方に向かいます。
自分がイメージする理想のお母さんになりたいという欲求・価値観と現実との差にイライラ。
余裕がなく怒りまくっている自分に失望と怒りを感じ、同時に大人の都合で期待通りに動いてくれない子達への怒り(これも完全に自分が悪い)をまず分ける必要がある。
その不満どのように扱うかを意識的に学ばないといけないんだなということを思った。
イライラに隠れた本当の感情に気付けるように→本当の気持ちを伝える
→こどもも同じように出来るようになる
ステップ3:こどもへの対応方法を変えていく
まず大前提は「こどもは親の姿を見本にする」ということ。
本を読んでいてぐさっと刺さった言葉が以下の言葉。
「キレやすい子どもは、周囲の大人がキレることで自分の欲求を叶えているのを学習していることが多い」
こどもの気持ちを切り替える言葉を与える
自分の気持ちを抑え込んで我慢するのではなくて、別の視点から見て気持ちを切り替えられる言葉。
- できることをやればいいんだ
- 相手が決めること
なっとくのりくつ
この2つは心に持っておくとだいぶいいなと感じた。
めちゃくちゃ当たり前のことだけどこれ大事。
見通しを伝えることを意識的に行う
大人は大人の視点で物事を大きくとらえ感覚的に見通しをつかむことが出来る、そしてそれをもとに次の行動を決めている。
見通しを伝えるということはどういうことか。
母は今こういう状況であと○○分待ってくれたら、あなたの要求に答えられる
育児アンガーマネジメントの本を読んでいる間、見通しを伝える方法を日常に取り入れた。
こどもにはそれが見えていないというところを意識すると自然と「〇〇やったら次はこの準備だよ」などの声掛けを段階的にすることが増えた。一回の声掛けだとこどもの気持ちの切り替えをするにはうちの場合は足りない(年齢的な部分も大きいとは思うけど)ので三段階くらいに分けて、例えば行動を起こさなきゃいけない30分前から時計の針をつかって長い針がここに来たら〇〇するよ、というような。
視覚的に時計の針が進むのがわかるので少しずつ気持ちをそこに向かって切り替えることが出来るように思う。そして効果を感じている。
限界設定という考え方
母は今○○な気持ちです。とまず気持ちを伝える。
「これ以上、その行動を続けると○○しないといけなくなります。」
身に着けてもらいたい力はプラスの感情と共に学ばせていくことが必要
言葉にして受け止める
どうしたい?
どうしてほしかった?
言葉にして受け止めることでわかってもらえたという安心感を感じる
こどものイライラ、怒りの裏にあるもの
表面に出てくるイライラや怒りの感情の根本原因は別のものであることも多い。
不安、後悔、罪悪感、悲しい、傷心などネガティブな感情がイライラに変換されて表にあらわれてくる。
大人もそうだけど、無意識になされていることが多いのでそれを言語化して意識できることで感情のコントロールがしやすくなる。
余談だけど、保育園の連絡帳に機嫌の良し悪しを確認するところも多いと思うが、この不機嫌の裏には体調不良や別の原因があることを察知することがいかに重要かがわかる。
こどもの自信を損なうコミュニケーションのパターンを知る
めちゃくちゃ当たり前のことだけどこれ大事。
育児のアンガーマネジメントについて読んだ本2冊をご紹介
以下2冊読んだけど、それぞれ特徴があり、そして学びになった部分が違ったのでそれぞれの特徴をご紹介。
親子でできるアンガーマネジメント
こちらはとても読みやすくて、すぐに取り入れられる方法がたくさん紹介されている。
特に衝動的な怒りをやり過ごす6秒マジックの様々な方法の紹介や、そもそもの怒りの沸点を高くする心広げるマジックなどすぐに実生活に取り入れられるようなことがたくさん書かれている。
章の合間にアンガーマネジメントに関わるエピソードマンガもあったりして、箸休め且つちょっとした気付きを与えてくれて癒しになった。
そんな感じの構成の本なので、チラッと読み始めるとぐんぐん引き込まれるというか一気に読み進められる。アンガーマネジメントという重たいテーマに引けを感じている人こそ読んでみてほしい。
親子のアンガーマネージメント
こちらの本は専門家が書いたという感じのプロのアドバイス的な感じ。
年齢別事例紹介などがあって、ケーススタディのような感じでこういったケースではどのように対応するのが適切だったか?と細かく対応方法が記載されている。
幼児期~高校生までの事例を幅広く扱っていて、こどもの年齢に応じた問題や課題があり、幼児期を過ぎても何度も読み返して落とし込みたい内容。
少し堅い感じの印象なのでとっつきやすさ的には1冊目の方がいいかも。
自己嫌悪だし子達には申し訳ないし…家庭の太陽みたいな母でいたい…。